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代表からのメッセージ

ARARAT の使命とビジョンについて、代表としての考えをお伝えします。

オリエンタルラグ市場は、これまで主にヨーロッパやアメリカを中心に形成され、その生産の多くも西洋市場の需要に応える形で発展してきました。では、東洋の市場はどうでしょうか。

私たちが日本でラグ事業を始めて以来、ラグ制作に対する私の視点は大きく変わりました。多くの現代国家においては機械化の進展により職人の存在が失われつつありますが、日本では幾度もの変化を経ながらも、何世紀にもわたる独自の手工芸文化が世代を超えて受け継がれてきました。伝統的な技術を守りながら、現代の素材や意匠を取り入れていく姿勢は、今なお息づいています。

着物はその好例のひとつです。京都の川島織物のように、200年以上の歴史を持ちながら現在もなお活動を続けている工房が存在しています。

私の父は、ドイツ・ボーフム大学で博士課程の研究に従事していた際、幼少期に身近であったラグやキリムが、西洋では芸術として認識されていることに気づきました。しかし彼にとってそれらは、日常生活の中で使われる身近なものでしかありませんでした。

ドイツにいた父と同じように、私自身も日本で人生の約半分を過ごし、その文化に触れる中で、私たちの仕事が持つ意味をより深く理解するようになりました。大量生産と大量消費が進む現代において、手織りのラグという文化を守り続けることは、単なるビジネスではなく、一つの使命であると考えています。

現在、世界のオリエンタルカーペットの約80〜90%は、インド、ネパール、パキスタン、バングラデシュといった国々へ生産が移行しています。その一方で、アナトリアにおけるニッチな手織りラグの需要はむしろ高まり続けています。

しかしながら、アナトリアでは織り工房や職人の数が減少しており、Ararat Rugs はこの地域において数少ない生産者の一つとなりました。

私たちは主にオーバーサイズやカスタムラグを制作していますが、コロナ禍によって市場が縮小する中でも、当初の計画以上にクラシックな作品を制作し在庫として保持することで、事業を維持し、新たな注文への対応を続けることができました。残念ながら、2023年に発生したアナトリア南東部の大地震により、織り工房と職人の数はさらに減少しました。これを受け、2024年以降の私たちの新たな使命は、新しい工房の設立と若い世代の育成にあります。伝統は自然に残るものではなく、意識的に守り、継承していく必要があるからです。

2024年2月
代表取締役社長
ハカン・カラル

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